長野県中野市・長野市・須坂市・飯山市で注文住宅（新築）、リフォーム、リノベーションを行っているNORIA HOME（ノリアホーム）インテリアコーディネーター　中村才子です。

造作材はおしゃれな空間が作りやすい

家づくりの中でも、造作材は空間の印象を大きく左右する重要な要素です。T様邸では造作材がたくさんあります。木の表情が美しい造作材はナチュラルインテリアにとても合います。T様邸の内装材はナチュラルインテリアでまとめたので、造作材も同じ木を使うと全体の統一感が出ます。市販の家具を置く場合、同じ茶色の木といっても色味が微妙に違う部分もあり、細かい色合せは完璧に合わせることは難しいのですが、造作材はその点はきれいに色を合わせることができるので良いです。今回は、造作材がどのように作られているのか、その工程と社長のこだわりについてご紹介します。

素材選びから始まる

造作材の作製は、まず木材選びから始まります。節の出方、木目の流れ、色味の違いなど、それぞれの木が持つ個性を見極めながら、空間に合った木材を選びます。今回は、加工がしやすく丈夫で長い年月でも反りが起きにくい集成材を使用しました。木材は、工場で必要な大きさにカットします。

製材と加工：精度と美しさの両立

その後、社長の手によって一枚一枚丁寧に加工されていきます。面取りや溝加工など、細部の仕上げは熟練の技です。造作家具は、機械加工だけでは出せない、手仕事ならではの柔らかさが空間に広がります。T様邸はたくさんの造作材がありますのでトラックで運べる家具に関しては、先に工場や事務所の作業スペースで組み立ててから持ち込みます。

塗装と仕上げ

加工が終わった造作材は、塗装工程へ。ノリアホームでは自然塗料を使用しています。造作材に塗装をすることは使用していく過程での汚れやキズを付きにくくします。T様邸はナチュラルなインテリアに合うクリアー塗装（木肌を生かす透明）としました。

取り付け

組み立ててからの持ち込みが難しい造作材は現場で作業をして組み立てます。今回現場での組み立てが必要な造作材は２階のアイロン台兼収納棚です。それぞれの造作材が所定の位置に収まることで、空間に統一感が生まれます。家が少しずつ「住まい」へと変化していく瞬間です。まずは必要なサイズにカットして現場に持ち込みした木を設置場所で組み立てます。

下段部分の木部を組み立てた後は、天板を乗せます。

造作家具の長さは壁面の長さより少し内側にしてあります。こうすることで見た目の美しさと施工の精度、そして将来的なメンテナンス性を考慮した、細やかな配慮によるものです。この造作棚は壁面に固定しないで動かすことが可能です。壁面の長さいっぱいにしてしまうと、その近くを通る時に家具に体が触れた場合、その振動で壁面のクロスが壁に押し付けられて歪む、傷がつくといった可能性が出ます。また、余白があることで家具が「詰め込まれた」印象にならず、視覚的に柔らかい印象へと変わるのです。棚板の交換やメンテナンスがしやすい作りとなっています。

壁面と造作棚を置いた時に、隙間ができないように幅木の厚みはカットしています。動かせる家具なのに、壁面の隙間がなく設置できるので、見た目もとても美しいです。

造作材の作製は、単なる部材づくりではなく、生活するうえでの便利さとインテリアとしてのおしゃれを兼ね揃えています。毎日の生活の中で造作材を使う度に、その家族にとって、「なくてはならない家具である」そんな形で生活に溶け込んでほしいです。後日ブログで、T様邸の造作材のご紹介をしたいと思います。ノリアホームではお客様の使い勝手を考えた造作材づくりを、これからも大切にしていきたいと思います。

ノリアホームは創業52年の長野県中野市を拠点とした地元密着工務店です。住まいのことで何か困ったこと、相談したいことがあるときはお気軽にお問合せください。

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